Vol.32 自己形成(パート6)

 包容力があると言えば心の大きな人というイメージがある。それほど懐の深い人物になる必要はないと思うが我々が身につけたい力の一つだ。それでは我々は抱える力をどうやって身につけるのだろうか?子供の頃からを振り返ってみると、十分にまわりに抱えてもらうことによって抱える力が得られると言われる。

 その逆に抱えられる体験がなければ抱える余裕がない。つまり自分の中にイヤなものを留め置くスペースが形成されていないのですぐに吐き出そうとする。だからまわりに悪態をついたり攻撃したりする。そうすることによって彼らは自分が楽になろうとしている。

 逆に攻撃された側は彼らが吐き出したイヤなものを押し込まれるのだから不快な感情が起こる。すぐにまた不快な気分を吐き出そうとして反撃したくなるのだが、そのとき自分に起こった感情をじっくり見つめる必要がある。その感情が怒りであれば、それは抱えてくれなかった大人に対する子供自身の怒りである。そんなふうに攻撃的な子供を理解できれば、我々は彼らの攻撃を抱えられるし『理解している』という思いを彼らの心に返してやれる。

 こうして抱えてもらわなかった子供は抱えられる体験をする。そして抱えられる力を獲得して包容力のある大人になる。しかし現時点でもし我々に十分抱える力がないならば、日常生活状のイヤなことを抱えることに疲れ果てることだろう。それはストレスとなって重くのしかかる。従ってやはり我々も子供と同じような抱えてもらうという体験が必要となる。

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