Vol.21 不安障害(パート1)

 最近は不安障害と言うようになっている。その診断基準を見ると症状や訴えが雑然と並べられているだけで頭にイメージしにくいので、私自身はやはり昔風の神経症(ノイローゼ)の方が好きである。すなわち不安神経症、恐怖神経症、強迫神経症、抑うつ神経症、ヒステリー神経症、神経衰弱などがある。

 神経症の原因は子供の頃の親との葛藤が解決していなかったからだと言う。よく言われる『反抗期がなかった』ということである。通常は子供は“親に反抗する”すなわち“親と闘う”ことによって成長するものである。

 そういう“闘いの段階”を十分に経験せずに社会に出て行けば、例えば大勢の前でスピーチをしなければならなくなったときに強い不安や恐怖感を覚えることになる。そういうスピーチの場面も“闘いの場”なので“闘いの習慣”が身に付いていなければ乗り切ることが難しくなる。そのために社会生活に支障が出るようであれば恐怖神経症ということになる。

 一方、本人の心の中の内的世界に目を向けてみると、そこには余り良くない対象関係が存在する。すなわち「大丈夫だよ」と本人を勇気づけてくれるような“良い”内的対象の不在である。それどこか逆に本人を攻撃するような“悪い”内的対象が存在している。それはまわりに本人が良いと感じる人が少なかったから心の中に良いものを形成できなかったという理由による。

 そんな良くない内的対象は本人によって例えば大勢の聴衆に投影され、今度はまわりの人たちに攻撃されるように本人は感じて不安と恐怖を覚えることになる。

 治療法として精神療法があるが、以上のように自己の内的世界を見つめていけたらよいと思う。その他に脱感作法があり徐々に面前で話す機会を増やしていくことによって慣れていくことができる。さらに薬物療法もある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です