Vol.1 精神分析

 心療内科では病気の原因はストレスであると言う。しかしストレスというのは外部から加えられたものなので問題を外的世界のことだけに限ってしまいがちだ。一方、外的世界だけでなく心の中の内的世界の葛藤にまで目を向けていくのが精神分析だ。

 私たちはイヤなことは思い出したくないのでそれを無意識の中に追いやる。その無意識の中に追いやったことが病気の原因となるので、それを意識の中に呼び戻そうとするのが精神分析だ。

 しかし治療者側に問題があれば治療上に支障が出るで、まず治療者自身が自らの内面を見つめ直しておこうというのが教育分析だ。

 私たちは自分の中の特定の人物に対する感情を無意識のうちに他の似た人に重ねることがある。治療現場ではPt(患者)と治療者の間に同様のことが起こる。従ってPtに様々な情動が起こっていると同時にそれに反応して治療者側も感情が動いている。

 『治療者が“心を乱しては望ましくないのではないか』と思われがちだが、実はそれもコミュニケーションの第一歩だ。それは相手の心の中を察知したということであり、相手を理解することにつながる。

 一方、やはり治療者自身に問題があって治療者が反応してしまうことはある。それは例えば治療者に重苦しい気持ちや腹立たしい気持ちが起こったときだろうと思う。従ってまず治療者自身が自らの内面を見つめ直していく必要がある。

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